作者解説動画あり!『コンサルが最初の3年間で学ぶこと』10のVS
『コンサルが「最初の3年間」で学ぶコト』を手に取ってくださったみなさま、本当にありがとうございます。2023年2月1日に刊行して以来、1か月で8万部を突破し、Amazon ビジネス企画・経営戦略ランキング1位を獲得。ついに夢の「10万部」を突破しました。
これ以上に嬉しいのは、多くの方に「高松智史」や「考えるエンジン講座」を知っていただき、今までの倍もの数の方が無料相談→受講に来てくださっていることです。すでに「無料相談を申し込む」と決めている方は、下記リンクからどうぞ。
以下の10個の「vs」は、著者が「コンサルが『最初の3年間』で学ぶコト」の出版後に、追加講義として語った内容の一部です。いずれも、コンサルタントとして業務に取り組む中で遭遇しやすい状況や思考パターンを「VS(対比)」の形で示しており、それぞれが実践ですぐに役立つ考え方のヒントになります。
本書を読んで「もっと具体的なケースが知りたい」「似たような悩みに直面しているかも?」と思った方は、ぜひ一つずつチェックしてみてください。見出しの両側にあるキーワードを比較しながら、自分の行動や思考を振り返る機会として活用していただければ幸いです。
1. サチる vs 完成したぜ
プロジェクトや資料づくりを進めていく中で、アイデアが出なくなったり手が止まってしまうことを「サチる」と表現することがあります。これは情報が飽和していたり不足していたりして、思考が進まない状態を指します。多くの人は「できあがったからもう提出してしまおう」と思いがちですが、実はまだ深堀りできるのに「サチっている」だけのケースも少なくありません。新しいインプットを得るために追加のリサーチをしたり、他の人とディスカッションしてみるなど、泥臭い手段をとってみると、思わぬブレイクスルーを得られるかもしれません。
2. HOWのインサイト vs WHATのインサイト
仕事をする上では「何が答えなのか(WHAT)」ばかりに注目しがちですが、それだけでなく「どうやってその答えに至るか(HOW)」に目を向けることも極めて重要です。
例えば、新規事業を成功させるには「こんな事業を作るべきだ」という結論だけでなく、実際に顧客をどのようにリサーチし、どう検証していくかというプロセスを丁寧に設計しなければなりません。HOWがしっかり考えられてこそ、実行に耐えうる提案や戦略になるのです。
3. 論点構造 vs 争点 vs 発言順序
チームやクライアントと議論する際には、互いに前提とする「問い」や「論点」が噛み合わないまま話を進めがちです。まずは論点構造を整理し、どこが“争点”になっているかを共有するだけで、議論がスムーズになります。
また、発言の順序を意図的に制御することも、重要なポイントです。最初に結論を示すか、それとも事実を積み上げるかなど、進め方を考えるだけで、意見交換の質は大きく変わります。
4. 距離を詰める vs 距離をとる
上司やクライアントからきつめのフィードバックを受けたとき、つい身を引いたり距離を置きたくなる人も多いでしょう。しかし、そのタイミングでこそあえて「もう一度話を聞かせてください」と近づき、具体的な要望や意図を聞き出したほうが結果的に関係は改善しやすくなります。
怒りや不満の裏には期待が込められているケースが少なくないので、「嫌われたかも」と感じたらむしろ積極的に歩み寄って対話を深めるのが得策です。
5. プラクティカル vs 何も言ってない
「○○したほうがいい」「理想は△△だ」というアドバイスだけでは、相手の行動は変わりません。そこで大切なのが“プラクティカル”かどうかという視点です。具体的に明日からどんなアクションを取ればいいのか、必要な時間やコストはどれくらいか――こうした現実的な落とし込みまで示して初めて、提案は実行に耐えうるものになります。
言葉の響きがかっこいいだけで中身がない「何も言ってない」状態に陥らないよう、相手が即行動できるレベルにまで具体化することが鍵です。
6. Day0 vs Day1
プロジェクトの正式なスタート日を“Day1”とするなら、その前にあたる“Day0”の準備段階が、実は成功の大部分を決めると言っても過言ではありません。
事前にリサーチや論点整理を済ませたり、キーパーソンにアポイントを取りやすい日程を調整しておいたり――こうした下準備をどの程度念入りに行うかで、Day1以降の進捗やクライアントの満足度が大きく変わります。逆にDay0が疎かだと、立ち上がりで手間取りがちです。
7. 手品を見るように vs 淡々と、冷静に
新しいアイデアを発想する場面では、手品を見るように「おお、面白い」と素直に盛り上がるフェーズを大事にすべきです。余計なツッコミや疑いを挟まず、まずは発想を広げることがイノベーションの源泉になります。一方で、それを実装段階に移す前には、ロジカルにリスクをチェックし、事実を検証する“冷静モード”に切り替える必要があります。楽しむタイミングと、疑って確認するタイミングを分けて行うのがコンサルタント流の思考術です。
8. Wordでスライド構成まで vs すぐさまパワーポイント
スライドを作ろうと思った瞬間にパワーポイントを開くと、どうしてもデザインやレイアウトばかり気になりがちで、肝心のロジックを考えきれないことが多々あります。そこで、まずWordなどでストーリーラインや結論・根拠を文章としてまとめ、それを“叩き台”にして内容を固めたほうが、結果的にスライドが整理されたものになりやすいのです。筋道が曖昧なうちからビジュアルにこだわってしまうのは非効率なので、考えるフェーズと描くフェーズを意図的に分離すると効率アップにつながります。
9. 論点思考 vs 戦略思考 vs 仮説思考
「戦略思考」と「仮説思考」がビジネスの現場ではよく注目されますが、まずは論点思考を身につけるのが肝心です。論点思考は、「どんな問いに答えたいのか」という視点を明確にするための考え方であり、戦略思考は長期的かつ経営資源全体をどう配置するかを考えるフレームワーク、仮説思考は現時点の限られた情報で結論を仮定し、必要な情報を取りに行く考え方と言えます。三者は対立する概念ではなく、論点思考で問いを正しく設定し、仮説思考で足りない情報を補いながら、戦略思考で経営全体の最適を見据える――この連動が理想的なアプローチとなります。
10. 考えると描くをわける vs 考えながら描く
資料や数値モデルを作成するとき、「考えつつ少しずつ形にする」という人も多いでしょう。しかし、あまりにも同時進行を続けると、考えが浅いままアウトプットが先行してしまいがちです。まず考えに集中する時間をとり、次に描く(具現化する)時間をとるほうが、質の高い結果に結びつきやすくなります。思いつきでスライドに情報を乗せるのではなく、構造や論点を頭の中や紙の上で整理しきってから作業に入るのが、プロのコンサルタント的な仕事の進め方と言えます。
「考えるエンジン講座」と『コンサルが「最初の3年間」で学ぶコト』の関係
【ロ→サ→T→ス→作→ア】をより深く学ぶ「考えるエンジン講座」
本書『コンサルが「最初の3年間」で学ぶコト』に興味を持ってくださった方の中には、**「もっと深く、論点思考や“考える力”を学びたい」**と思う方もいるでしょう。そこで位置づけとしてよくご質問いただくのが、「考えるエンジン講座」とこの本の関係です。
本書の中で触れているアウトプットを生み出す6ステップ、すなわち
という流れを示す際、「ロ→サ→T→ス→作→ア」と略しているのを目にした方も多いかもしれません。実はこの**“ロ→サ”の部分、つまり論点やサブ論点をセクシーかつ正しく分解する**スキルを深く身につけてもらうのが「考えるエンジン講座」です。
上記6ステップを実践する際、ありがちなのが「TASK(作業面)ばかりに走ってしまい、結局“論点”が曖昧なまま仕事を進める」という罠です。そこで、**“論点バカ vs TASKバカ”**というテーマを掲げ、論点とタスクのバランスをしっかり取りながら仕事をこなす重要性を説いているのが「007: 論点バカ vs TASKバカ」という動画コンテンツでもあるわけです。
本書では6ステップの概念をお伝えしたものの、論点をどう設計するか、サブ論点をどう粒度を整えるかなどの細かいノウハウは割愛しています。これらをマンツーマンで掘り下げていく講義が「考えるエンジン講座」なのです。
「考えるエンジン講座」に本の内容は書かない、これからも書かない
「考えるエンジン講座」でお伝えしている内容は、今後も本には書く予定はありません。なぜなら、講座ならではの対面・双方向コミュニケーションを通じてこそ身につくメソッドだからです。テキスト化すると複雑になりすぎたり、受講者一人ひとりに合わせた調整ができなくなるデメリットがあります。
そのため、自分の仕事の仕方を一気にアップデートしたい、論点思考を強みにしてビジネスで成果を出したい方には、ぜひ講座への参加をおすすめしています。
戦略コンサルタントに転職しようかな?と思ったら
いかがでしたか?さいごに、戦略コンサルタントに転職をお考えの方にお役に立てる情報をまとめておきます。
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弊社代表のタカマツ本
コンサルティングファームに転職する際に特におすすめはフェルミ推定本!
戦略コンサルタントのための必読本
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- 「ケース面接対策」という意味で、この本を読んだ本が良いかどうか?
- 読むのであれば、どのページを読めば良いのか?
を丁寧に解説しました。「どの本を読むべきなのか?」と迷われている方に、是非とも参考にして頂きたいです。
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戦略コンサルへの転職に必要な「考える力」を最も得意としているのが、私であり、年間500人以上が受講する「考えるエンジン講座」です。ので、是非とも、無料相談にいらしてください。
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