コンサル企業とは?種類や仕事内容、主要企業を一覧で徹底解説!

コンサル企業への就職や転職を考えるとき、「種類が多すぎて違いがわからない」「自分に合った企業がどこなのか見当もつかない」と感じる方は多いのではないでしょうか。華やかなイメージがある一方で、その実態は複雑で、業界の全体像を掴むのは簡単ではありません。この記事では、コンサルティング業界を目指す方のために、コンサル企業の基本的な知識から、具体的な種類、主要な企業、そして自分に合った企業の選び方まで、網羅的にわかりやすく解説します。業界研究の第一歩として、ぜひご活用ください。
コンサル企業とは?
コンサル企業とは、クライアントとなる企業や組織が抱える経営上の課題を明らかにし、その解決策を提案・実行支援する専門家集団です。英語では「コンサルティングファーム」と呼ばれます。クライアントの課題は、経営戦略、新規事業開発、業務プロセス改善、ITシステム導入、人事制度改革など多岐にわたります。コンサル企業は、客観的な第三者の視点と高度な専門知識を駆使して、クライアントだけでは解決が難しい複雑な問題に取り組み、企業の成長や変革をサポートする役割を担っています。
コンサルタントの仕事内容
コンサルタントの仕事は、プロジェクト単位で進められるのが一般的です。まず、クライアントへのヒアリングやデータ分析を通じて、課題の特定と本質的な原因の究明を行います。次に、分析結果に基づいて具体的な解決策を立案し、クライアントに提案します。そして、提案が承認されると、その実行を支援するフェーズに移ります。プロジェクトの期間は数週間から数年に及ぶものまで様々ですが、常に高い論理的思考力、分析能力、コミュニケーション能力が求められます。企業の意思決定に深く関与し、大きな影響を与える非常にやりがいのある仕事です。
| プロジェクトの段階 | 主なタスク | 求められるスキル |
| 課題特定 | クライアントへのヒアリング、市場調査、データ分析 | 情報収集能力、分析力、仮説構築力 |
| 戦略立案 | 解決策の仮説構築、オプションの評価、具体的な実行計画の策定 | 論理的思考力、創造性、プレゼンテーション能力 |
| 実行支援 | プロジェクト管理、クライアント部署との連携、進捗管理と改善 | コミュニケーション能力、リーダーシップ、実行力 |
| 成果報告 | プロジェクト成果の評価、報告書作成、最終プレゼンテーション | 資料作成能力、報告・連絡・相談スキル |
コンサルティング業界の現状と動向
現在のコンサルティング業界は、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進の加速を背景に、市場規模が拡大し続けています。AI、IoT、ビッグデータなどの先端技術を活用したコンサルティングの需要が非常に高まっており、IT領域に強みを持つファームが急成長しています。また、かつては戦略策定(上流工程)が中心でしたが、近年は具体的な実行支援までを一気通貫で手掛ける「伴走型」のコンサルティングが主流になっています。サステナビリティ(ESG)やM&A関連のコンサルティング需要も増加しており、業界全体として専門性がより多様化・高度化しているのが現状です。
コンサル企業の主な種類を系統別に解説
コンサル企業は、その専門領域や成り立ちによっていくつかの系統に分類されます。それぞれの特徴を理解することで、業界の全体像を把握しやすくなります。ここでは主要な6つの種類について解説します。
戦略系コンサルティングファーム
戦略系コンサルティングファームは、企業の経営層が抱える最重要課題、例えば全社戦略、新規事業戦略、M&A戦略などの策定を支援します。 少人数の精鋭チームでプロジェクトを担当することが多く、極めて高い論理的思考力と問題解決能力が求められます。外資系の企業が多く、グローバルな視点でのコンサルティングが特徴です。代表的な企業にはマッキンゼー・アンド・カンパニーやボストン コンサルティング グループなどがあります。
総合系コンサルティングファーム
総合系コンサルティングファームは、戦略立案から業務改善、ITシステムの導入・運用、アウトソーシングまで、幅広いサービスをワンストップで提供するのが特徴です。 企業のあらゆる経営課題に対応できる総合力が強みで、大規模なプロジェクトを数多く手掛けています。世界4大会計事務所(BIG4)から派生したファームが多く、人員規模も大きい傾向にあります。デロイト トーマツ コンサルティングやPwCコンサルティングなどがこのカテゴリに含まれます。
IT系コンサルティングファーム
IT系コンサルティングファームは、IT戦略の立案やシステムの導入・開発を通じて、企業の経営課題を解決することを専門としています。 近年のDX需要の高まりを背景に、最も成長している領域の一つです。クライアントの業務プロセスを深く理解した上で、最適なITソリューションを提案・実行する能力が求められます。アクセンチュアやアビームコンサルティングなどが代表的です。
シンクタンク系コンサルティングファーム
シンクタンク系コンサルティングファームは、政府系機関や金融機関を母体とすることが多く、経済・産業分野に関する調査・研究(リサーチ)機能に強みを持っています。 そのリサーチ能力を活かし、官公庁向けの政策提言や民間企業向けのコンサルティングも行います。中立的な立場からの客観的な分析や提言が特徴です。野村総合研究所や三菱総合研究所などが知られています。
組織人事系コンサルティングファーム
組織人事系コンサルティングファームは、人材戦略、人事制度設計、組織開発、リーダーシップ育成など、「人」と「組織」に関する課題に特化しています。 企業の持続的な成長には優れた組織作りが不可欠であるという考えのもと、専門的な知見を提供します。グローバルな人事課題に対応できる外資系ファームが強い影響力を持っています。マーサージャパンなどがこの分野の代表格です。
FAS・財務アドバイザリー系コンサルティングファーム
FAS(Financial Advisory Service)系ファームは、M&A、事業再生、企業価値評価といった財務や会計に関する専門的なアドバイザリーサービスを提供します。 M&Aのプロセス全体をサポートしたり、経営危機に陥った企業の再生計画を策定したりと、高度な財務知識が求められる領域です。BIG4系のファームがこの領域でも大きな存在感を示しています。
| 系統の種類 | 主なサービス内容 | 代表的な企業 |
| 戦略系 | 全社戦略、事業戦略、M&A戦略の策定支援 | マッキンゼー、BCG、ベイン・アンド・カンパニー |
| 総合系 | 戦略、業務、ITまで幅広い経営課題の解決支援 | デロイト、PwC、KPMG、EY、アクセンチュア |
| IT系 | IT戦略立案、システム導入、DX推進支援 | アクセンチュア、アビームコンサルティング、フューチャー |
| シンクタンク系 | 経済・産業調査、リサーチ、政策提言 | 野村総合研究所、三菱総合研究所 |
| 組織人事系 | 人事戦略、制度設計、組織開発、人材育成支援 | マーサージャパン、コーン・フェリー |
| FAS・財務系 | M&Aアドバイザリー、事業再生、企業価値評価 | PwCアドバイザリー、KPMG FAS |
【系統別】主要コンサル企業一覧
ここでは、日本国内で活動する主要なコンサル企業を、前述した系統別に一覧で紹介します。各社それぞれの強みや特徴があるため、企業研究の参考にしてください。
戦略系コンサルティングファームの代表企業
「MBB」と称される3社が業界をリードしており、世界トップクラスの頭脳が集まることで知られています。非常に採用難易度が高いことでも有名です。
- マッキンゼー・アンド・カンパニー
- ボストン コンサルティング グループ(BCG)
- ベイン・アンド・カンパニー
- A.T. カーニー
- ローランド・ベルガー
- アーサー・ディ・リトル(ADL)
総合系(BIG4含む)コンサルティングファームの代表企業
「BIG4」と呼ばれる4大ファームに加え、世界最大級のコンサルティングファームであるアクセンチュアなどが名を連ねます。人員規模が大きく、幅広い業界・領域をカバーしているのが特徴です。
- デロイト トーマツ コンサルティング
- PwCコンサルティング
- KPMGコンサルティング
- EYストラテジー・アンド・コンサルティング
- アクセンチュア
- アビームコンサルティング
IT系コンサルティングファームの代表企業
DXの潮流に乗り、急成長を遂げている企業が数多く存在します。IT知見を活かしてキャリアアップを目指すエンジニアの転職先としても人気です。
- ベイカレント・コンサルティング
- フューチャーアーキテクト
- 株式会社シグマクシス
- 日立コンサルティング
- キャップジェミニ
その他の専門領域の代表企業
シンクタンク系、組織人事系、FAS系など、特定の分野で高い専門性を発揮しているファームです。
| 専門領域 | 代表企業 |
| シンクタンク系 | 株式会社野村総合研究所、株式会社三菱総合研究所、株式会社日本総合研究所 |
| 組織人事系 | マーサージャパン株式会社、コーン・フェリー・ジャパン、ウィリス・タワーズワトソン |
| FAS・財務系 | 株式会社KPMG FAS、PwCアドバイザリー合同会社、株式会社経営共創基盤(IGPI) |
| 国内独立系 | 株式会社船井総合研究所、株式会社コーポレイトディレクション(CDI) |
コンサル企業のランキング
コンサル企業を選ぶ上で、各種ランキングは参考情報の一つになります。ここでは、就職・転職活動で特に注目される「人気・知名度」と「年収」のランキングについて、一般的に名前が挙がる企業を紹介します。
人気・知名度ランキング
学生やビジネスパーソンからの人気・知名度が高いのは、やはり外資系の戦略ファームや、BIG4・アクセンチュアといった総合系ファームです。これらの企業はメディアへの露出も多く、書籍などを通じてその名を知る機会も多いため、コンサル業界を目指す多くの人が最初の目標として掲げます。
| 順位 | 企業名 | 系統 | 特徴 |
| 1 | アクセンチュア | 総合系/IT系 | 圧倒的な人員規模とIT領域での強み |
| 2 | デロイト トーマツ コンサルティング | 総合系(BIG4) | 幅広いサービスラインとグローバルネットワーク |
| 3 | 野村総合研究所 | シンクタンク系 | 日本最大級のシンクタンク、ITソリューションにも強み |
| 4 | PwCコンサルティング | 総合系(BIG4) | 会計事務所由来の信頼性と専門性 |
| 5 | ボストン コンサルティング グループ | 戦略系 | 世界トップクラスの戦略ファーム |
※OpenWorkなどの社員クチコミサイトのランキングを参考に作成
年収ランキング
コンサルティング業界は、総じて給与水準が高いことで知られていますが、特に外資系の戦略ファームは20代で年収1000万円を超えることも珍しくなく、トップクラスの報酬体系となっています。総合系ファームも実力次第で高い報酬を得ることが可能です。ただし、高い報酬は厳しい成果主義と長時間労働の裏返しであることも理解しておく必要があります。一般的に、戦略系、総合系、IT・専門系の順で年収水準が異なると言われています。
自分に合ったコンサル企業の選び方
数あるコンサル企業の中から自分に最適な一社を見つけるためには、明確な基準を持って企業を比較検討することが重要です。ここでは、3つの選び方の軸を紹介します。
専門領域や業界で選ぶ
まずは、自分がどのような領域のプロフェッショナルになりたいかを考えることが第一歩です。例えば、「企業の未来を左右するような大きな戦略決定に携わりたい」のであれば戦略系、「ITの力で企業の変革をリードしたい」のであればIT系が候補になります。また、自動車、金融、ヘルスケアなど、特定の業界に興味がある場合は、その業界に強みを持つファームを選ぶと、より深い専門性を身につけることができます。
企業文化や働き方で選ぶ
コンサル企業は「Up or Out(昇進か、さもなくば去れ)」と言われるように、成果主義で厳しい文化を持つ企業が多いですが、その度合いは様々です。ロジカルさを徹底的に追求する文化、チームワークを重視する文化、個人の裁量を尊重する文化など、企業によってカルチャーは異なります。また、ワークライフバランスの取りやすさや、トレーニング制度の充実度も重要な判断基準になります。OB・OG訪問やインターンシップなどを活用し、社内の雰囲気を肌で感じることが大切です。

キャリアパスを考慮して選ぶ
コンサル企業でどのようなキャリアを歩みたいかを具体的にイメージすることも重要です。若いうちから多様な業界のプロジェクトを経験したいのか、それとも一つの分野で専門性を突き詰めたいのかによって選ぶべき企業は変わってきます。また、「ポストコンサル」と呼ばれる、コンサル業界卒業後のキャリアも視野に入れると良いでしょう。事業会社の経営企画やPEファンドなど、コンサルタントの経験を活かせる道は多岐にわたります。将来の選択肢を広げられるような経験が積めるファームかどうか、という視点も持ちましょう。

まとめ
本記事では、コンサル企業の概要から種類、主要企業、選び方までを網羅的に解説しました。コンサルティング業界は多様なファームが存在し、それぞれに異なる強みと特徴があります。この記事を参考に業界の全体像を理解し、自己分析と企業研究を深めることで、あなたにとって最適なキャリアの道筋が見えてくるはずです。
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