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「示唆」とは答えのないゲーム。コンサル流!示唆の悩み解決

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「示唆」とは答えのないゲーム。コンサル流!示唆の悩み解決

目次
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コンサルタントに「示唆力」は必要不可欠

コンサルタントとして、マスターすべきスキルの1つが「示唆」。

コンサルタントは、限られた情報からどのようなプロセスでいい示唆や仮説を導き出せるのかというスキルが求められます。 1つの事例で「切れ味鋭すぎる“示唆”」を一つ作っただけで、ケースが勝てたりするほど、“だから、何?(=SO-WHAT)”は大事。

示唆を出すためにまずは情報収集

示唆を出すために、まずは、インプット=情報収集をします。日経テレコンとか、グーグル検索などで、論点に沿って、事例を探します。 ちなみに情報収集は午前中がお勧めです。相当、センスが必要なので、頭の冴えている午前がお勧めだし、情報収集さえしておけば、最悪、パートナー/プロジェクトリーダがなんとかしてくれます。示唆のスキルに自身がないうちは、情報収集の腕を磨きましょう。

情報収集については、別記事で紹介しています。

情報収集で事例=ファクトが集まったら、今度は「示唆を抽出する」という “考える時間” をはじめます。

「示唆」についての悩みをコンサル流に解決するには?

示唆については、著書『「答えのないゲーム」を楽しむ 思考技術』でも詳しく書かせていただきましたが、今回は考えるエンジン講座受講生から寄せられた示唆についての質問にお答えしました。

パワポのメインメッセージに示唆レベルを書くべきか?

質問①

PPTスライドのメインメッセージには、いつも示唆レベルを書くべきですか?ファクトレベルを書くべきタイミングはないのですか?

まず、スライドでいう「メッセージ」は示唆であるかどうか?に関わらず、書くものです。ボディから言える「メッセージ」が当然必要になります。

基本的には、時代背景やクライアントとの距離感にもよりますが、2005年ごろまでの昔のBCGではメッセージには「示唆」を書いていました。 ただ、今は、時代が変わって、タイトルのところには、言い切らないようなファクトレベルのことを書いて、BCGで言うところの「Takeaway」というボディ下のボックスに書くことが多くなってきています。

参考画像:Takeawayの場所
参考画像:Takeawayの場所

ただ、見せ方に関しては大して重要視する必要はないと思います。このスライドで言いたいことは何か?を突き詰めていくことの方が重要だと考えますので、メインメッセージには、そのスライドに相応しいものをチョイスしてください。

スライドライティングについては、別記事でご紹介しています

ファクトか示唆かを認識するには?

質問②

FACTと示唆を認識するために意識しておくべきことはありますか?

こちらについては、著書『「答えのないゲーム」を楽しむ 思考技術』でも詳しく書かせていただきましたが、ファクトから示唆が導き出されるので、明確な線引きは正直難しいです。棲み分けするためには、ファクトと示唆をいくつか出して比較してみてください。3つか4つ比較項目を出してみて、検討されることをおすすめします。

コンサルワークで「示唆を出しておいて」と頼まれたときは?

質問③

コンサルワークで「示唆を出しておいて」と頼まれたときに、ファクトから抽出する示唆は、基本的に、”クライアントが取るべき行動”になると最近考えているのですが、あっていますでしょうか?

事例調査や分析から示唆を導き出して、その示唆によって、相手の行動を促したいので、「行動に寄与する材料を提示する」ということを意識できたらいいかと思います。行動に直結する必要はありませんが、行動を促せる示唆が出せるといいと考えますので、質問してくださった方の感覚は正しいと思います。 コンサルワークは「答えのないゲーム」ですので、材料(ファクトや示唆)を提示した時としなかった時のクライアントの行動の分岐が見えてくるといい示唆になっている可能性が高いかなと思います。

「示唆」の出し方はMDによって変えるべき?

質問④

MDによって、ファクトと示唆の捉え方の幅が違う様に感じる事が多く、ファクトからやや飛んだメッセージを出した時に同じスライドを見た時も「思い付き」「面白い」と捉える方、両方いるかと感じています。
やはり、MDの捉え方の傾向や違いに応じて、メッセージ出しも変えた方が良いという理解でよろしいでしょうか?

まず、最初に申し上げると、この質問は「答えのある質問」になってしまっています。コンサルワークは「答えのないゲーム」です。

示唆はファクトから抽出されることから、ファクトと示唆は連続していて「比較感」なので答えはありません。「答えのないゲーム」なのだと、思考を変化させ、2つ以上比較できるファクトと示唆を用意して、それを比較しながら議論することが重要です。

あと、基本的にはMDごとに「示唆」を変えるのではなく、誰か尊敬できる・目標とする師匠と思えるMDを軸にコンサルワークを進めた方がいい気がしています。

示唆とは経験から出てくる「勘」なのか?

質問⑤

示唆とはこれまでの人生経験から出てくる部分=勘が多いと思いますがより正確に出すことはできますか?

繰り返しになってしまいますが、この質問も示唆を「答えのあるゲーム」だと勘違いしているように感じます。

「示唆」には、算数のような「1+1=2」的な明確な答えはありません。正しい・正しくないではなく、いくつか比較できるような示唆を用意してみて、よりしっくりくるものはどれか?を考えてみてください。

「示唆とは白黒はっきりではなく程度問題」とは?

質問⑥

「示唆とは白黒はっきりではなく程度問題」ということは、程度とはファクトからの距離(どれだけ普通の人が思いつかないアイデアかどうか)と理解しましたが、合ってますでしょうか。

これはご質問いただいた方の感覚でいいと思います。

「示唆」とは哲学なので、違う定義があってもいいのですが、「答えのないゲーム」なので、あるファクト(材料)を見た時に、いくつか示唆だと思えることを並べてみて、「あ~、これは言いすぎかな」とか「これは、ファクトなだけかな」など比較しながら、どういうことを提示すればクライアントのためになるか?と考えてもらえればいいかなと思っています。

さいごに

「示唆」は、本当に難しく、考える力の中でもハイレベルだと思います。考えるエンジン講座で教えている中でも上級に位置しています。

ステップ的にも、①論点思考を極めて習得してもらってから、②戦略思考の一部として、③示唆を学んでもらっているので、上級に君臨しています。

示唆力を深めたいと思っているなら、論点思考・戦略思考を理解することからはじめることが理想ですが、まずは気軽に、【「答えのないゲーム」を楽しむ 思考技術】の第2章で示唆に触れてみてはいかがでしょうか?示唆をもう少し身近に感じることができるはずです。

示唆が学べる本:【「答えのないゲーム」を楽しむ 思考技術】

「答えのないゲーム」を楽しむ思考技術

限られた情報からどのようなプロセスでいい示唆や仮説を導き出すか?本書ですべて解説します。「思考って、技術=スキル、後天的に身に着けられるんだ!」って、確信できるはず。この1冊で「考えること」が楽しくなる!

著書【「答えのないゲーム」を楽しむ 思考技術】より

参考動画:今回のテーマは皆、大好き「示唆」生徒からの質問に答えました。

生徒からの質問に答えました。今回のテーマは皆、大好き「示唆」。「答えのないゲームを楽しむ 思考技術」でも少し書いた示唆。示唆の世界は深いよね。

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