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コンサルに必要なスキル「チャーム」でアップオアアウトを回避する

コンサルに必要なスキル「チャーム」でOUTを回避する

コンサルが「最初の3年間」で学ぶコト

「戦略思考」 =「解、答え、意見、メッセージ」を作り出す考える技術を、「暗記する」=「考える際に自分に問う、声に出して唱える」フレーズを覚えるだけで身につけられる 「思考技術」の本です。

目次
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コンサル特有の「アップオアアウト」とは?

コンサルティングファームで言うところの「UP or OUT(=アップオアアウト)」とは「昇進するか、退職するか」という外資系特有の「風潮」を表す言葉です。

これは「昇進できないとクビになってしまう」ということではありません。
多くのコンサルティングファームでは入社して2、3年目で昇進できると言われている中、これを逃すと自主的に退職する人がいるという様子を表現しています。

OUT=クビなのではなく、2、3年目で昇進できない場合、仕事の幅が広がらず、昇給も見込めないため、自ら辞めてしまう人が多い様子を表現しています。

アップオアアウトの実態

このシステムは、ただ単に個人の能力や成果だけを測るのではなく、常に変化し続ける環境下で、継続的なパフォーマンス向上を促すための仕組みです。企業は、短期間に次々と高いレベルのアウトプットを求めることで、組織全体の競争力を維持しようとしています。結果として、昇進し続けるためには、日々の業務に全力で取り組むだけでなく、自らのキャラ設定や戦略的な行動、さらには同僚との健全な競争やチームワークを通じて、絶えず自己研鑽を続ける必要があるのです。

また、アップオアアウトの実態は、単なる厳格な評価制度としてだけではなく、組織文化としても根付いています。たとえば、あるコンサルティングファームでは、若手のうちは一定期間内に昇進しなければ退職という仕組みがあるため、常に「自分はどれだけ成果を出せるのか」というプレッシャーの中で働かなければなりません。その反面、同じ期間内に抜群の成果を上げた場合は、一気にキャリアアップできるというメリットもあり、結果として、短期間で急速に成長できる環境が整っています。

さらに、アップオアアウトは個々の評価を厳密に行う仕組みでもあります。個人の成績が明確に数値化され、昇進や報酬に直結するため、単に長くいるだけではなく、常に「次に何ができるか」を自問自答する習慣が求められます。この厳しい評価軸が、チーム全体の高いパフォーマンスを引き出す原動力となっているといえるでしょう。

総じて、アップオアアウトの実態は、厳しくもあるが、その厳しさこそが組織全体の実力向上と個人の急成長を促す要因となっています。短期間で常に高い成果を求められる厳しい環境の中で、しっかりと自己管理し、戦略的に行動できる人こそが、最終的に高い評価とキャリアアップを実現できるのです。

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コンサルのアップオアアウトの差は「愛嬌(=チャーム)」

コンサルティングファームで ”OUT” していった人たちは、どれだけ能力が高く、優秀な人材でも愛嬌(=チャーム)が足りていなかったパターンが多いです。そもそもコンサルティングファームに入社した時点で、優秀な人材であることは確かなので、能力的な差はわずかなものです。
にもかかわらず、2年後3年後に大きく差が出てしまう要因は愛嬌(=チャーム)があるかないかなのです。

能力じゃなくチャームでOUT?そんな・・・

と、理不尽に感じてしまうかもしれませんが、例えば、みなさんの周りの人が全て不愛想だったらどうでしょうか?一緒に仕事がしたい人か?ということを突き詰めていくと愛嬌(=チャーム)はとても重要な要素なのです。

コンサルに必要な「チャーム」とは?

みなさんは、“コンサルにとって必要な”「愛嬌(=チャーム)」とはどんなものだと思いますか?

チャームを、辞書で調べてみると

魅力、人を引きつける力、(女の) 器量、色香、なまめかしさ、(まじないの) 魔力、魔法、護符、魔よけ、お守り。

と、記載されています。

コンサルで言うところの「愛嬌(=チャーム)」とは「可愛げ」「なんか許される」といった印象を与えるもの。そう、「人をひきつける力」「人にかわいがられる力」です。

コンサルタントは「クライアントにかわいがられる」だけでなく「プロジェクトでのチームの中で、かわいがられる」ことが大事です。皆さんの周りにいる「なんか、アイツがいると、スムーズに進むよね」的な、”アイツ”が持つ能力を「チャームがある」言っています。それには、「生意気」という路線もあるし、「物理的に“かわいい”」というのも含まれますが、BCG時代もチャームの重要性は強く感じていて、在籍時、言いすぎではなくロジカルシンキングよりも大事にされていると感じました。

チャームを出す大前提は、テンションを2段階上げる

まず、初対面やミーティングの場では、自分のテンションを普段よりも意識的に2段階上げることが求められます。単に静かで控えめな態度では、せっかくのチャンスを生かすことはできません。むしろ、明るくハキハキとした姿勢で、鋭いインサイトを発言できる状態を作り出すことが、相手に好印象を与える上で不可欠です。

もしテンションが低い状態が続くと、自然と「斜に構えている」という印象を与えてしまい、結果として十分な信頼を得ることが難しくなります。

コンサルに必要な「チャーム」を因数分解してみた

愛嬌(=チャーム)がない人はどうすれば身に付くのか?

まずは、優秀なのにOUTになってしまう状況から脱するために、自分自身の課題を見つけることから始めてみてください。

ここで、自分の課題を見つけやすくするためにチャームを因数分解するとどんな要素で表現できるのか見てみましょう。「チャーム」は3つの要素から構成されています。

チャームの3要素
  1. 物理的な強さ
  2. 距離の “つめ方”
  3. つめた時のパンチ力

この因数分解は著書「変える技術、考える技術」のP.134でも触れているのですが、3つの要素から構成されています。具体的な事例は本を読んでいただくとして、ここではこの要素を簡単に説明します。

変える技術、考える技術

「凡人」だったボクが「天才」と呼ばれるようになった技・スキル・Tipsを余すとこなく書ききった1冊。BCG学んだ「考え方」「働き方」のような社会人としての基礎だけでなく、人生のなかで本当に大事なことをこの1冊に詰め込んだ。

コンサルに必要な「チャーム」1:  物理的な強さ

物理的な強さとは、簡単に言えば「外見」のことです。

単純にかっこいいとか可愛いとかということもありますが、清潔感があるか?笑顔が素敵か?目つきは悪くないか?という努力でも解決できる部分。忙しいからと髪がボサボサのままではないですか?髭はきちんと剃られていますか?疲れたままの顔で人に話しかけていませんか?

意識して改善できる部分もたくさんありますので、変わるチャレンジをしてみてください。

コンサルに必要な「チャーム」2:  距離の “つめ方”

距離の “つめ方” は、自分が相手に踏み込んでいく ”つめ” だけでなく、相手を自分に踏み込ませる空気を持っているか?ということも重要です。

なにもかも完璧な人はいませんが、なにもかも完璧だと繕ってしまう・完璧だと思われたい人は多いと思います。

もし困っているのに相談できずにいるなら、いますぐ素直に相談してみてください。一人で頑張っている姿も美しいですが、困っている一面を正直に見せる姿も美しいものです。

自分の「隙」を見せることもチャームの要素なのです。

コンサルに必要な「チャーム」3:  つめた時のパンチ力

つめた時のパンチ力とは、少しの「意外性」です。相手との距離が縮まったときに魅力的だと感じさせるには、標準的な理解力に加え、15度くらいズレた面白い発言や行動が必要です。常識の範囲内の「そうしちゃう?」的な言動ができる ”遊び心” を意識してみてください。

リモート時代のチャームの出し方

タスクドリブンから論点ドリブンへ

リモート環境下では、単に与えられたタスクをこなすだけではなく、その背後にある「論点」を捉えることが重要です。これまで、オフィスではタスクごとに進捗確認や相談が容易に行われ、作業が細かく分担されていました。しかし、リモートワークでは、個々のタスクが孤立しがちになり、全体像を見失う危険があります。そこで、朝のミーティングや日々の業務開始時に「今日の主題は何か」と自ら問い、論点に基づいた行動計画を立てることで、タスクそのものではなく、課題の本質にアプローチする姿勢が求められます。この「論点ドリブン」の働き方は、単なるチェックリスト作業を超え、価値あるアウトプットを生み出すための基本となります。

リモートミーティングで第一声を取る

リモート会議では、対面とは異なり、画面越しに相手に自分の存在感やエネルギーを伝えるのが難しくなります。そのため、ミーティングの開始時に必ず自ら「おはようございます」などの第一声を発することが非常に重要です。最初に声を出すことで、会議の雰囲気が明るくなり、メンバー同士のコミュニケーションが円滑に進むだけでなく、上司やクライアントに対しても、あなたが積極的に参加しているという印象を与えることができます。このような積極的な姿勢は、リモート環境でのチームワークの維持に大きな効果をもたらし、信頼感の醸成にも直結します。

即レスは善悪を超える

リモートワークのもう一つの大切な要素は、迅速なコミュニケーションです。即レス、すなわち、求められた際に即座に応答する姿勢は、タスクの進行状況を正確に把握し、次のアクションへと繋げるために不可欠です。即レスは、たとえ完璧な回答でなくとも、常に自分が現状に対して積極的に対応していることを示す重要なサインとなります。性善説的な視点から、リモート環境で「真面目に働いている」という信頼を周囲に与えるためにも、迅速な反応は評価を左右する大きな要素です。迅速な応答は、チーム全体の動きをスムーズにし、結果として高いパフォーマンスを引き出すための原動力となります。

アウトにならないためにすべき6つのこと

1. キャラ設定を徹底する

まずは、自分自身のキャラ設定です。前向きで協力的な性格を常にアピールし、会議や日常の業務で「一緒に行動しても大丈夫」という信頼感を醸成することが求められます。特に若い世代の場合、テンションが低いと評価に響きかねません。たとえ自然体であっても、一人前になるまでは意識的にテンションを上げ、笑顔と前向きな姿勢を示すことが、評価者に対して「この人は頼りになる」という印象を与える鍵となります。

2. 同僚との適切な距離感と共存共栄

次に、同僚との関係性です。コンサルティングファームは絶対評価が基本で、若手同士の競争が激しいというイメージもありますが、実際はライバル意識を持ちつつも、互いに評価し合い、学び合うことが重要です。同僚の優れた点をしっかりと把握し、評価を見せ合うことで、自分自身の成長に繋がるヒントを得ることができます。個々の能力を高めながらも、共に成果を上げる姿勢が、結果としてチーム全体のパフォーマンス向上を促します。

3. 戦略的な担当パートの選定

プロジェクトにアサインされる際、自分の得意分野や、より大きな価値を発揮できる担当パートを戦略的に選ぶことも大切です。事前にケースのワークプランを把握し、自身の強みをアピールすることで、評価に直結する重要な役割を担える可能性が高まります。特に、エクセルや分析が得意な場合は、その部分を担当することで、シニアからのチェックも入るため、ハイレベルなアウトプットを出すチャンスとなります。自分の経験やスキルを最大限に活かせる案件を狙うことが、昇進に直結するポイントと言えるでしょう。

4. チームプレイを重視する

コンサルティングは一人で成し遂げるものではなく、チーム全体の協力が不可欠です。個人の成果だけでなく、チームとしての一体感やフェアプレイの姿勢が評価されます。仲間を蹴落とすのではなく、互いに助け合いながら、全体の底上げを図ることが大切です。チームメンバーと連携し、共に成功を目指す姿勢は、結果として自分自身の信頼や評価を高める大きな要因となります。

5. 常に一段上のパフォーマンスを目指す

自分が今与えられているタスクに対して、単なる作業以上の価値を出すことを意識しましょう。常に「もっとできることはないか?」と自問自答し、現状の枠を超えて挑戦する姿勢が、次のステップへと繋がります。特に、アウトを気にしているときこそ、目の前の仕事を丁寧に、かつ積極的に報告することで、評価者に自分の成長意欲や高いパフォーマンスをアピールすることが可能です。

6. 情報は自分のために活用する

最後に、キャリアに関する情報を自分の武器として活用することが不可欠です。海外の最新情報や業界動向、先輩たちの経験談など、あらゆる情報を積極的に収集し、自分の成長に繋げる努力を怠らないことが大切です。情報をもとに、どのようなスキルを磨けばよいか、どのような案件に注力すればよいかを戦略的に判断し、行動に移すことで、自然と評価が上がり、アウトになるリスクを回避することができるのです。


この6つのポイントは、海外の動画や私自身のBCGでの経験から得た知見を基に、コンサルタントが「アップオアアウト」という厳しい環境で生き抜くための具体的な戦略としてまとめたものです。激務の中でも、戦略的に自分の強みを発揮し、評価を勝ち取るために、ぜひ実践してみてください。

「チャーム」を発揮してOUTを回避しよう

できることから始めてみる

ここまでご紹介した因数分解された愛嬌(=チャーム)の要素を思い出しながら周りを見回してみてください。すべてを備えている人もいれば、1つに特化して優れている人もいるでしょう。その人たちをお手本だと思って自分なりに実践してみるのです。実践していくうちに、それは少しずつでも自分のものになり「チャームのある人」に近づいていけるはずです。

難しく考える必要はありません。

物理的な強さを身に付けるために服を新調したり、手鏡を持ち歩いてみたり、シャワーだけでなく湯船につかる習慣をつけてみてもいいでしょう。 距離を縮めるために自分のキャリアパスの相談、どう成長したらいいかの相談、プライベートの相談を周りにしてみてもいいでしょう。相談をされることで、相手はあなたの人となりを理解し、距離が近づき、『なんとかしてやりたい』と思うようになるのではないでしょうか?

まずは行動。みなさんがチャーミングになって素敵なコンサルライフと人生が拓けていくことを祈っています。

参考動画:「チャーム」を因数分解してみたよ

ビジネスパーソンにとって、いや、人生にとって大切なチャームについて話しております。

参考書籍:「変える技術、考える技術」

変える技術、考える技術

「凡人」だったボクが「天才」と呼ばれるようになった技・スキル・Tipsを余すとこなく書ききった1冊。BCG学んだ「考え方」「働き方」のような社会人としての基礎だけでなく、人生のなかで本当に大事なことをこの1冊に詰め込んだ。

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