【コンサル流】情報収集を極める方法—アソシエイトがコンサルタントになる近道
【コンサル流】情報収集を極める方法—アソシエイトがコンサルタントになる近道
コンサル流「情報収集」を極める。成果物を”ボツ” にしない方法
「コンサルタント」に頼むと一番価値が出るもの。それが ”情報収集”
コンサルティングファームに入社すると上司に依頼される情報収集。
宅飲みの市場規模について調べてくれる?
製紙業界のDX事例について調べておいて
子供向けタブレットに関する消費者のトレンドを調べておいて
こんなオーダーが入ったら、ちゃんと上司が望む成果物を提供できていますか?
まだ、できることが少ないジュニアコンサルタントのうちは、自分ができることで価値を出していくことが重要です。
上司に “情報収集ならあの人に頼もう” と思われるような、上司が知りたいことを提供でき、成果物が「ボツ」にならないための情報収集のコツを「正しい情報収集法の3つの極意」を柱にご紹介していきます。
【コンサル流】正しい情報収集法の3つの極意
- 情報源をおさえる
- 何を知ることが目的かをおさえる
- まとめ方をおさえる
「正しい情報収集法の3つの極意」を柱に1つずつ、ご紹介していきます。
情報収集のコツ:① 情報源をおさえる
あなたは日本の人口がいま各都道府県に何人いるかわかりますか?その将来予測は?
こんな問いを投げかけられたら、どう答えますか?
「インターネットで調べれば一発だ」と思ったあなた。残念ながら三流です。
「国勢調査をみればわかるだろ?」と思ったあなた。残念ながら二流です。
では、一流はどう答えるのか?
その答えをお伝えする前に、もうひとつ質問します。
携帯電話の契約者数の推移は?
キャリア別に推移を見るにはどこを検索したらいい?
どこにアクセスしたらその情報がわかるか?をおさえておく
もちろん、あなたはこれらの数字そのものを知る必要はありません。
必要なのは、それが「どこにアクセスしたら分かるか」を抑えておくこと。
更に、それらがどのような項目で存在するかも抑えておいたら、よりgood。
情報源を抑えることがなぜ大事か?というと、どんな軸でデータがあるかを把握することができるので、上司に情報収集の成果物をただ提供するだけでなく「提案」ができるようになります。
これをさらに具体的に想像してもらえるように、こんなシーンを思い浮かべてみてください。
とりあえず、分譲マンション市場について調べてきて
上司にこう言われたときに、「はいっ」とただ、返事をして闇雲に情報収集をスタートさせていませんか?
情報源がどこにあるか?がわかるとできる「上司への提案」
上司が知りたい情報源がどこにあるのか?それらがどのような項目で存在するか?を把握していると、こんな提案ができます。
経年で5年分調べたらいいですか?
あ、都道府県別でも切れますけど、どうします?首都圏だけ都道府県で切りますか?
戸建てのデータとの比較は必要ですか?
これが「一流はどう答えるのか?」の答えです。
一流は、上司に言われたことを、ただするのではなく、提案もできる。
仕事を先回りして牽制することも可能
データソースに精通していたら
その経年ではデータを取ってこられますけど、地域別では難しいですよ。
と、時間がかかりそうな仕事を先回りして牽制することも可能になります。
それを実現するために、プロジェクトメンバーの誰よりもソースに詳しくなるべく、まずはみんなより30分早く出社してみてください。
その30分でデータソースをブックマークしてまとめる。
もし余裕があれば、エクセルでデータソース毎にどんなデータがあるかまとめてもみるのもいいかもしれません。または、情報収集中に「これはいいソースだな」と思ったら、それをメモしておくなどして、朝の30分を活用して一流になりましょう。
情報収集のコツ:② 何を知ることが目的かをおさえる
情報収集をスタートさせたら調査に没頭して、当初の目的とずれた調査をしていることはないでしょうか?
ここまでやってきた時間と労力を惜しみ、スタート地点に戻れないくらい「調べても意味のないこと」に没頭するのは危険です。
情報収集を成功させるコツ。早めの軌道修正
本来の目的からズレた調査をしないために、一旦調査開始から30分ほどのところで切り上げてこんなことに目を向けて見直してみてください。
- なぜ、この情報収集が必要だったのか?
- 競合の海外進出の確度を知りたかったのか?
- 競合が今後海外の人材をどれくらい採用するのか知りたかったのか?
立ち止まってこのようなことを確認することは、先々、苦労して作成した成果物が “ボツ” になることを考えれば大した労力ではありません。調査途中で目的を確認すれば、自分がだんだんズレていたことに気づけるでしょう。
調査を開始したら、そのまま突き進むのではなく、一旦立ち止まって「目的は何か?」を確認する時間を確保してみましょう。
情報収集のコツ:③ まとめ方をおさえる
上司が聞きたいのは、あなたが調べたすべての情報ではありません。
上司が知りたいのは、「それで、何がわかったか」です。
情報収集を成功させるコツ。愛と想像力
情報をまとめ、どう伝えるか考えたら、次に上司の気持ちになってそれで伝わるか、どんな追加質問をされそうかをイメージしましょう。
では、上司とのミーティングの際には集めた情報をどのように提供すればいいか?ですが、これをしてください。
最初のページに情報収集でわかったことと、そのソースだけを書く。
詳しい情報は後ろに付ければいいのです。
これこそが、コンサルタントのみならず、社会人として必要な「愛と想像力」です。
参考動画:「愛と想像力」の鍛え方
相手の気持ちになることは、ビジネスの場面だけでなく、今後どんな場面でも必要になりますので、今のうちに鍛えておきましょう。
「愛と想像力」って、それ、身に着けようと思って習得できる?と思う方は、鍛え方について語ったこちらの動画をご覧ください。
情報収集力が鍛えられる本
そして、近年、この領域に新たな世界観を引っ提げた人がいます。
”調べる” 技術の神様、BCG出身の田中志さんです。
田中志さんの著書「情報を活用して、思考と行動を進化させる」は新規事業を加速させるリサーチ術として、1.6万ビューとなったスライドをさらに深く、濃くされた書籍なのでコンサルタントはマストバイです。
『情報を活用して、思考と行動を進化させる』概要
戦略コンサルタントが使いこなす情報収集の道具箱の中身を大公開! !
この本は、情報収集・情報活用全般について、具体的な方法とコツを詳しくわかりやすくお伝えするものです。
例えば、Google検索ひとつでも、それを行う人によって、そこで得られる情報の幅や深さには大きな差があります。重要なのは、情報源やツールの選択肢を持ち、そしてそれらを組み合わせて使いこなせるかどうか。「検索の手段を、どんな風に使い込んで、どんなものと組み合わせて使っているのか」という部分について、ここまで具体的に掘り下げた本は他にない!
田中志(たなか・のぞみ) (著)
出版社 : クロスメディア・パブリッシング(インプレス)
発売日 : 2021/4/23
単行本 : 333ページ
参考動画:「調べる技術」の神様と対談
ご紹介したスライドや書籍をもとに、「情報を活用して、思考と行動を進化させる」の著者である田中志さんと、濃く語った対談動画もおススメです。
ぜひこちらの動画もご覧いただき、上司を唸らせる “情報収集のプロ” になってください。
コンサルタント推奨書籍
コンサルが「最初の3年間」で学ぶコト
「戦略思考」 =「解、答え、意見、メッセージ」を作り出す考える技術を、「暗記する」=「考える際に自分に問う、声に出して唱える」フレーズを覚えるだけで身につけられる 「思考技術」の本です。
コンサルが「マネージャー時代」に学ぶコト
10万部を超えた『コンサルが「最初の3年間」で学ぶコト』の続編であり完結編にして、過去最高傑作。400ページにもわたる至高の “熱き講義形式” ボン。
コンサルタントが『マネージャー時代』に学ぶコト、学ぶべきことを詰め込んでおります。
「暗記する」戦略思考
「戦略思考」 =「解、答え、意見、メッセージ」を作り出す考える技術を、「暗記する」=「考える際に自分に問う、声に出して唱える」フレーズを覚えるだけで身につけられる 「思考技術」の本です。
「答えのないゲーム」を楽しむ思考技術
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