【元BCGコンサルが解説】「コンサル流インタビューのコツ」とは?
【元BCGコンサルが解説】「コンサル流インタビューのコツ」とは?
Clubhouseで「コンサル流インタビュー」をテーマに討議しました
Clubhouseで考えるエンジン講座代表のタカマツを囲み、プロジェクトを進める上で欠かせない「コンサル流インタビュー」をテーマに討議しました。
せっかくなので、インタビューについて動画にしてみよう!
ということで、インタビューをする上で、気にしていること、心がけていることを「インタビューの掟」として17個挙げ、YouTubeちゃんねる「考えるエンジンちゃんねる」で1つずつ丁寧に解説しました。
動画では、インタビューのステップでもある、ロジ、インタビューガイド、スタンス、インタビュイとは?といった部分にも触れており、まさに、“掟“ とすべき事案について語っておりますが、ここでは動画内で語られたポイントをご紹介します。
コンサル流「インタビューの掟」17個のコツ
インタビューの掟1:「仮説検証」のためでなく「仮説構築」のために
「仮説検証」の為でなく「仮説構築」。仮説構築こそ、インタビューの主戦場。
そもそも、なぜ、コンサルはインタビューをするのか?
インタビューはあくまで「仮説構築」をするため。
ゆえに、プロジェクト序盤で、こんな仮説があるのでは?こんな打ち手があるのでは?と仮説を立てるために実施するのが “インタビュー” 。
仮説を検証するときは分析、仮説を構築するときはインタビューというイメージ。
インタビューの掟2:インタビューガイドは「思考の筋トレ」
「インタビューガイド」は「聞くことリスト」→「ストーリーの想像」の思考訓練。
インタビューガイドを作成するときに、1つ1つの質問に、相手がどのように答えるか?を ”ストーリー” にできていますか?
聞くことをただリスト化するのではなく、「思考の筋トレ」だと思って、インタビューする相手の答えを想像しながら作成すると、インタビューガイドの質はグンと上がります。
インタビューの掟3:インタビューガイドはあくまで「保険」
インタビューガイドはあくまで「保険」。ちゃんと書ければ一人でやることを許される。
インタビューは1人で行って、自由に質問したくないですか?
とはいえ、1人前とは言えない状況で、1人で行くのも不安。
その不安を払拭するための保険。とイメージしていただくと、より、質の高いガイドが作成できます。
マネージャーに「うん、この内容なら一人で行ってきていいよ」と言われるようなガイド作りを。
インタビューの掟4:「N=1をN=2にする」インタビューはポンコツ
「N=1をN=2にする」インタビューはポンコツ。これぞ「インタビューガイドの罠」
答えが出ている同じ内容の質問を、複数の人に聞き、「N=1をN=2にする」のは「分析」。
インタビューは、あくまで「仮説構築」のため、ということをお忘れなく。
分析臭がしてきたら、インタビューは、間違った方向に行っています。
インタビューの掟5:「あれ、聞いてないの?」を怖がらない。
「一点突破/一点豪華主義」+「聞いたことにする要領」。「あれ、聞いてないの?」を怖がらない。
インタビューを成功に導くコツは、たくさんあるテーマから、たったひとつでもいいので、深く掘り下げてインタビューすること。
でも、それってマネージャーに「あれ、聞いてないの?」って言われるかも。 と不安になるかもしれませんが、いいんです。
インタビューの掟6:インタビュー相手は“多重人格”
インタビュー相手は“多重人格”。その矛盾が「面白い」
インタビュー相手に限らず、人は誰でも “多重人格”。
でも、その矛盾こそが、詳らかにできていない部分!だと思うと面白いのです。
ロジックにがんじがらめにならないように。
インタビューの掟7:一本のインタビュで、ケースを勝ちに導くこともザラ。
一本のインタビューが起死回生、ケースを勝ちに導くこともザラ。
たかがインタビュー、されどインタビュー。
たった1本のインタビューの中から、勝てる材料が見つかることはザラにあります。
そう思って、宝箱を開けるように、インタビューを楽しんでください。
インタビューの掟8:「ぎりぎり考えないと答えれられない」質問がベスト
インタビュー相手が「ぎりぎり考えないと答えれられない」質問がベスト。
インタビュー相手は、あなたの質問に “頭を使って” 答えてくれていますか?
サクサク答えてくれているのであれば、つまらない答えしか引き出せない質問をしている可能性があります。
インタビューの掟9:「チャーム」でなんとか、連絡先をゲットする
チャームでなんとか、連絡先をゲット。後で追加で聞けるように。
インタビュー相手との関係は1度のインタビューで終わらないことも。
また、追加で質問したいとき、すぐにお願いできるよう、ここでチャーム(=人間力)を発揮して、関係性をつくっておくこともインタビューのコツのひとつ。
インタビューの掟10:「インタビューメモ」は24時間以内。
「インタビューメモ」は24時間以内。たとえ1日7本実施したとしても、歯を食いしばる。
インタビューは鮮度が命。1日にどんなに多くのインタビューをしても、記憶が新しいうちに必ずインタビュー内容をまとめる努力を。
インタビューの掟11:発言は“生っぽく”、乾かさない。
発言は“生っぽく”、乾かさない。まさに「現実は小説より奇なり」
自分が想像した答え以上のものを収穫できるのもインタビューの醍醐味。
インタビューメモを作成するときは、勝手に抽象化したりせず、リアルにその場の発言を「生っぽく」がセオリー。
インタビューの掟12:インタビュー前から戦いは始まっている。
インタビュー前から戦いは始まっている。ロジ。誰に?いつ?間に合う?誰がやる?
インタビュー前の準備は腕の見せ所。
ここは、インタビュー以外の流れも含めてスケジュールなど、綿密に計画を立ててましょう。
インタビューの掟13:「腕」より「ネタ」
「腕」より「ネタ」。つまり、インタビュースキル<<<キーインタビュー相手次第。
ここで、掟12の努力が効いてきます。
どんなに、あなたがいい質問をしても、聞く相手(=ネタ)が良くなければ、いい答えは引き出せません。
自分の仮説とは関係なく「本当に聞きたいこと」を引き出せる相手を想像力を駆使して選ぶことが必要。
インタビューの掟14:「スクリーニング」のデータも一つのデータに
「スクリーニング」のデータも一つのデータに。出現率は示唆深い!
誰にインタビューするか?を選定する際にマクロミル等の「スクリーニング」のデータを活用するのもあり。
簡易アンケートとしても使えるのでおすすめです。
インタビューの掟15:「セグメンテーション」×「名づける」
最終的には、インタビュー相手を「セグメンテーション」×「名づける」
インタビュー結果を踏まえて、インタビュー相手をセグメンテーションする。
そのとき、行動ごとにキャッチーなコトバで名づけてしまいましょう。
インタビューの掟16:EXCELが苦手な人こそインタビューで価値を出す
EXCELが苦手な人は、いますぐ、叫びましょう「インタビューが得意です」
コンサルタントとして分析するときに欠かせないExcelが苦手な人は、インタビューで価値をアピールしましょう。
掟7でも解説したように、インタビューで「勝てる答え」を引き出すことができるまでに腕を磨けば、メンバー内で価値を出すことができます。
インタビューの掟17:最後に大事なことを。
最後に大事なことを。インタビュー相手は「インタビュイ」っていうんだよ。
おまけ。なんかピンとこない「インタビュイ」という呼称。
「インタビュイ」以外の呼び方、募集してます。
コンサル流「インタビューの掟」まとめ
さいごにインタビューの掟17個をまとめておきます。
- 「仮説検証」の為でなく、「仮説構築」。仮説構築こそ、インタビューの主戦場。
- 「インタビューガイド」は「聞くことリスト」→「ストーリーの想像」の思考訓練。
- インタビューガイドはあくまで「保険」。ちゃんと書ければ一人でやることを許される
- 「N=1をN=2にする」インタビューはポンコツ。これぞ、「インタビューガイドの罠」
- 「一点突破/一点豪華主義」+「聞いたことにする要領」。
「あれ、聞いてないの?」を怖がらない。 - インタビュー相手は“多重人格”。その矛盾が「面白い」
- 一本のインタビューが起死回生、ケースを勝ちに導くこともザラ。
- インタビュー相手の方に「ぎりぎり考えないと答えれられない」質問がベスト
- チャームでなんとか、連絡先をゲット。後で追加で聞けるように。
- 「インタビューメモ」は24時間以内。たとえ1日7本でも、歯を食いしばる
- 発言は“生っぽく”、乾かさない。まさに「現実は小説より奇なり」
- インタビュー前から戦いは始まっている。ロジ。誰に?いつ?間に合う?誰がやる?
- 「腕」より「ネタ」。つまり、インタビュースキル<<<キーインタビュー相手しだい
- 「スクリーニング」のデータも一つのデータに。出現率は示唆深い!
- 最終的には、インタビュー相手を「セグメンテーション」×「名づける」
- EXCELが苦手な人は、いますぐ、叫びましょう「インタビューが得意です」
- 最後に大事なことを。インタビュー相手は「インタビュイ」っていうんだよ。
「コンサル流インタビューの掟」解説動画
ここまで「コンサル流インタビューの掟17」をご紹介しましたが、動画では、具体例も挙げて、さらに丁寧に解説していますので、こちらも併せてご覧ください。
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