【必見】上司と合わないと感じるコンサルが成果を出す6つの心得

「上司(マネージャー)と合わないんです…どうすればいいですか?」
考えるエンジン講座の無料相談で現役コンサルタントの人から、そんな相談をもらうことがあります。
正直、めちゃくちゃ分かります。僕自身、過去に「この人と合わないな…」と思ったこと、何度もありますから。
でも、プロジェクトは待ってくれないし、クライアントはそんなこと一切関係なしに期待してきます。
だからこそ、相性に振り回されずに成果を出すための心得を持っておくことが大事なんです。
今日は、そんなときに実際に使ってきた「6つの心得」を共有したいと思います。
1. 上司のスタイルには、黙って合わせる
まず大前提として、「上司のやり方には合わせる」。これが基本の基本です。
自分がマネージャー未満のジュニアで、上司がこのプロジェクトの中心なら、自分のスタイルは横に置いて、その人のやり方に合わせることが先です。
たとえば、僕はワードでロジックを書きたいタイプなんですけど、もし上司がパワポで議論したい人だったら、問答無用でパワポで作りきります。
ストーリーがどうこう言う前に、まず相手の「見やすさ」を優先する。これが鉄則です。
「自分のやり方が一番」だと思いたくなるときもあるけど、それを出すのは信頼を得てから。最初は合わせるに徹した方が、結果的にやりやすくなります。
2. 働く時間も、上司のリズムに合わせる
スタイルを合わせるなら、働く時間も相手に合わせるべきです。
例えば、上司が朝型の人だったら、僕は夜のうちに資料を作り込んで、朝イチでレビューできるように送っておくようにしています。
実際、BCG時代に一緒にやっていた佐々木さんっていうマネージャーは、超・朝型の人で、朝4時からガンガン動くタイプでした。
だから僕は、夜のうちにスライドを仕上げて、朝4時に見てもらえるように送っておくというスタイルにしていました。
…でもね、1回だけ痛い目にあったことがあって(笑)。
完璧に仕上げたと思っていたスライドを、送ったつもりで送信ボックスに残してしまってたんです。
朝になって「来てないよ」って言われて、めっちゃ焦りました。
それ以来、送信ボックスの確認は必須になりました。
それくらい、上司のリズムを意識して動くことは重要なんです。
3. 信頼されていない前提で、最初の6日間は“2倍”働く
どんなに優秀でも、最初から信頼されてるわけじゃないです。
だから僕は、新しいマネージャーと組むときは、プロジェクト開始前の3日と、開始後3日、合計6日間を“2倍働く期間”と決めています。
この6日間で「あ、この人、やれるな」と思ってもらえたら、その後の信頼感はまったく違う。
逆に、ここで期待外れだと思われると、マイクロマネジメントされたりして、めちゃくちゃやりづらくなっちゃうんですよ。
信頼は後から回復するのが難しい。だから、最初に“見せる”ことが何より大事です。
『コンサルが「最初の3年間」で学ぶコト』概要
コンサルの思考と作法。
それは、業界も業種も関係なく、ビジネスパーソンとして身につければ間違いなく圧勝できる究極かつ普遍的なスキルです。
BCGで過ごした、2度はできない「濃すぎた、怒られた」最初の3年間。そこで叩き込まれた全てを皆さまに伝授させていただきたい。
もちろん、「ただ普通に解説する」なんてことはいたしません。
全ての真髄を「VS」形式で鋭角に科学していきます。
更に言うと、3年目で終わることなく「4年目の高み」を味わう資格も皆さんに得てもらいたい。ぜひ挑戦して欲しい。そんな想いと野望が詰まった一冊です。学生も新人もベテランも、行き詰まっている人も調子こいている人も。 次のステージへ上がるための「何か」を探している人は、ぜひ!
高松 智史 (著)
出版社 : ソシム
発売日 : 2023/2/1
単行本 : 340ページ
4. 「リードコンサル」の役割をちゃんと理解する
マネージャー未満のポジション、特にリードコンサルの立場にいるときは、自分が果たすべき役割を明確に理解しておく必要があります。
僕が考えるリードコンサルの3大ミッションはこの3つです:
- 「はずせない」モジュールやタスクをちゃんと回す
→ パッケージのベースラインとなるスライドを確実に仕上げる - クライアントやMDとの議論で「叩かれ役」を買って出る
→ あえて突っ込まれることで、議論を活性化させる立ち回り - SC(ステアリングコミッティ)パッケージに“1枚”残す
→ 自分の考えや分析が、提案資料のどこかに残るのが理想
この3つをやっていれば、「ちゃんとやってるやつ」として認識されます。
だからこそ、まず信頼を獲得して、その後に役割をちゃんと果たす。これがリードコンサルの戦い方です。
これ、あんまり言われてないけど、本質です。
案件の内容とかテーマよりも、一緒にやる上司がどんな人かで、パフォーマンスはめちゃくちゃ変わります。
僕はケースを選ぶとき、自分が伸ばしたい部分を補ってくれる上司を選ぶようにしています。
たとえば「プレゼンが苦手だな…」と思っていた時期は、プレゼンが強い上司をあえて選びました。
すると、資料の構成力も、喋り方も一気に鍛えられたんです。
テーマや業界よりも、“誰とやるか”の方が、圧倒的に成長に直結する。これは本当にそう思います。
6. 「合わないな」と感じたら、そのケースは潔く捨てる
ここまでやっても「どうしてもこの人とは合わない…」ってこと、あります。
それはもう、人間ですからしょうがない。
そういう時は、評価とか周囲の目を気にせず、そのケースは潔く捨てた方がいいです。
無理に粘って消耗するより、さっさと切り替えて次のケースで成果を出す方が、よっぽど建設的です。
僕も過去に「あ、これはダメだ」と感じたことがあって、きれいに離脱したことがあります。
どれだけ頑張っても「嫌われてる空気」が漂ってたら、もう無理なんです。
そんなときは、“あ、これは学びだったな”くらいに思って次へ行きましょう。

最後に:成果を出すのは、「信頼」から始まる
上司との相性に苦しむとき、実はその多くは「信頼がまだできていない」から起きていると僕は思っています。
だからこそ、最初の6日間で信頼を掴み、相手のスタイルに合わせ、ちゃんと自分の役割を理解して動くこと。
これができていれば、多少の相性問題なんて、まったく関係ありません。
部下は、上司のパフォーマンスを最大化するために存在している。
そういうマインドで動けるようになったとき、どんなプロジェクトでも、安定して結果を出せるようになります。
「合わないから無理」じゃなくて、「合わせにいってからが勝負」。
これ、僕がいろんなプロジェクトで学んだ、すごくリアルな実感です。