「三行で撃つ 〈善く、生きる〉ための文章塾」で文章術が変わる!

「三行で撃つ 〈善く、生きる〉ための文章塾」で文章術が変わる!
「三行で撃つ」ってどんな本?
著者・近藤康太郎氏とは?
「三行で撃つ」は、文章を書くことが苦手な方や、もっと上手に文章を書きたいという方に向けた一冊です。著者の近藤康太郎氏は、朝日新聞の記者としてその名を轟かせた後、作家や評論家としても活動を続けています。彼の多彩なキャリアは、文章の可能性を広げるヒントに満ちています。この本は、単に文章を書く技術を教えるだけでなく、文章を通じて自分自身を表現する力を養うことも目的としています。文章を書くことは、単なる情報の伝達手段ではなく、自分の思考や感情を整理し、他者と共有するための重要な手段です。この本は、読者に新たな視点を提供し、文章を書くことの楽しさと可能性を再発見させる内容となっています。さらに、近藤氏の経験に基づく具体的なアドバイスや、実践的なテクニックも豊富に盛り込まれており、初心者から経験者まで、幅広い層にとって有益なガイドとなるでしょう。彼の筆致からは、文章を書くことへの情熱と、他者に伝えることの大切さがひしひしと伝わってきます。これにより、読者は文章を書くことの意義を再認識し、新しい挑戦への意欲を掻き立てられるはずです。
目次
はじめに
第1章 文章の基本
第2章 禁じ手を知る
第3章 ライターの心得
第4章 書くための四つの道具
第5章 読ませるための3感
第6章 自己管理の技術
第7章 生まれたからには生きてみる
おわりに
出版社 : CCCメディアハウス (2020/12/12)
発売日 : 2020/12/12
単行本(ソフトカバー) : 320ページ
業務にも役立つ、なぜ「三行で撃つ」が必要なのか
私は、よく生徒から「タカマツさんのように言語化を高めるには?」と質問されることが多いですが、自身が気を付けていることが、この書籍でも出てきた!と感じ、まるで自身が復習しているような、答え合わせをしているような気持ちになる本でした。
「三行で撃つ」が提案するのは、簡潔かつ印象的なメッセージで物事を伝える技術です。SNSの投稿や上司へのメール、会議のプレゼンなど、日常業務においてもこの技術は重要となります。
文章が持つ力を最大限に活用することで、ビジネスシーンにおいても説得力のあるプレゼンテーションを行うことができ、業務の効率化にも寄与するでしょう。
具体的な例として、プロジェクトの概要をまとめた報告書や、顧客への提案資料など、あらゆるビジネス文書において、「三行で撃つ」の技術は大いに役立ちます。時間が限られた中で、いかにして相手に響くメッセージを届けるかという課題に対して、この本は一つの解決策を提示してくれるのです。
私自身も、この本を読んで、言語のセカイを改めて深掘りしたくなる衝動に駆られました。改めて、書くことに一歩踏み出せるような、そんな本だと思っています。
この本は、コンサルタントならテニュアとか関係なく、どのテニュアの方が読んでも、文章を紡ぐための「何か」を得る部分があります。(書籍もホップ、ステップ、ジャンプと段階分けされていますので)。
もちろん、コンサルタントだけでなく、すべてのビジネスパーソンにお勧めできる本です。
さらに、「はじめに」の最後がこんな一文で締めくくられています。
わたしが書いたのではない、言葉によって書かされた
最高じゃないですか??この言葉を紡ぐことができる人になりたい!読むぞ!と思わせてくれるヒトコトでした。
「三行で撃つ」の魅力を知る:コンサルタントのお気に入りフレーズ
第一発、三行で撃つ:書き出しの重要性
書き出しを外すと次はない
このフレーズは、物事のスタートの大切さを教えてくれます。文章においても、「最初の“出会い”の印象悪いと、関係性が深まらないよね」ということ。
冒頭の数行で読者の心を掴むことができなければ、続きに興味が持てないですよね。
ここでのポイントは、初めの一文にどれだけのインパクトを持たせられるかです。読者にとっての「次」を促す力を持った一文を構築することが、成功への第一歩なのです。書き出しの工夫が、読者の興味を引き、文章の流れをスムーズにするカギとなります。また、書き出しが持つ役割は、読者に対して期待感を抱かせることでもあります。
読者に「この続きが知りたい」と思ってもらえる文章を創り出すことができれば、後続の内容も自然と期待を持って読み進めてもらえるでしょう。この本の「はじめに」のように、ワクワクしてもらえないといけないってことですね。
第四発、常套句「としたもんだ」表現:常套句は思考を停止させる
美しい海、美しい花
副題「親のかたきでござります。」というコトバがまたステキです。
いつも決まって用いられる常套句を使うと、ありきたりな文章を紡いでしまい、読者の思考を停止させてしまいます。「そうしたもんだ」という、先入見がワクワク感を削いでしまうのです。これが「親のかたき」だということなのでしょう。
「美しい海、美しい花」
このような表現って、語彙力の無さじゃないよね。っていうお話。
そもそも、海や旋律を自分がわかっていない。理解していない。考えていない。ってこと。
誰もが当たり前にスルーしてしまう表現ではなく、先入見をなくして文章にする意義がある言葉を紡いでいきたいものです。
第六発、起承転結:「転」の重要性を知る
古今、東西、順張り、逆張り、脱臼
起承転結させる際、一番重要だと考える「転」のパターンを、近藤さんは5種類紹介してくれています。
古今に深める──AIには思いつけない領域
東西に広げる──全集を道具にする
逆張り──世論と逆というだけでは浅い
順張り──世論と同じは難しい
脱臼──ユーモアで背中を押す
これはもう暗記ですね。「脱臼」っていうワードのチョイスに惚れ惚れしますね。
ここに辿り着くには、柔術のように、型無しはいけません。何事も、基本が大事。まずは起承転結を学ぶことが重要です。急にジャンプではなく、ホップ、ステップも踏まなければいい文章が紡げないということですね。
基本を習得せずに、いきなり大技の「転」をきめたらケガをするってこと。
起承転結を習得したら、思いっきり転がってみましょう。
第七発、共感させる技術:エピソードで語る力
(論)ではなく(エピソード)に語らせる
この技術は、論理的な説明よりも具体的なエピソードを通じて共感を生む方法です。
感情を説明したい時は、その感情を説明するのでなく、〈エピソード〉をかく。そのために、五感を他人にゆだねず、“正確”に捉え、書き切る。
と、あるように、論でなく、エピソードに語らせる。例えば、“怒り“を表現する際に、唇を震わせ。みたいな、表現ってありますよね?そんな人、見たことありますか?
五感を使って、怒っていること、悔しいことが読者にわかるような場面を見つけて、自分の目に映ったものを正確に書いてみると、常套句ではない「自分だけの文章」が顔を見せてくれます。 具体的なエピソードは、読者の記憶に残りやすく、感情を引き立たせるための効果的な手段です。五感を研ぎ澄ませて見たエピソードを活用することで、読者は自身の経験と重ね合わせ、深い共感を得てくれるでしょう。
第八発、ライターになる:誰にでもなれるが、なれないのはなぜか。
誰にでもなれるが、なれないのはなぜか。
ライターの心得として、何が重要か?が語られていますが、ライターに留まらず、すべてのビジネスパーソンに必要な心得だと感じました。
特に「質問する力」は重要で、質問には事前準備も必要とあります。コンサルタントも、インタビューする機会が多いですが、この「質問力」があるかないかは本当に重要です。
鉱脈にあたったら、掘り続ける。二の矢、三の矢と討ち続ける。同じことを聞くのでも、質問の表現を変える。同意を求めず、質問に徹する。疑問形で聞く=日本語の質問の多くは、疑問形になっていない。など、何が失敗なのかわかっているようでわかっていないことを気づかせてくれる言葉が記されています。 セカイを変えるのは問いだ。と改めて実感しました。
「三行で撃つ」を読んで得られるスキルとは?
言語化力を磨く方法
「三行で撃つ」を通じて磨かれるのは、言語化力です。自分の思考を明確に言葉にすることで、他者への伝達能力が向上します。関連動画や講座も参考にしながら、さらにこのスキルを高めてみてください。言葉にすることで、思考がクリアになり、コミュニケーションの質が向上することを実感できるでしょう。
言語化力の向上は、日常生活やビジネスシーンにおいても大きな武器となり得ます。言語化力を身につけることで、自分の考えをより的確に他者に伝えることができ、誤解を招くことを減少させることができます。言葉の選び方次第で、相手に与える印象が大きく変わるため、言語化力の習得は、あらゆる人間関係の円滑化にも寄与するのです。
更に言語化力を磨きたい人におすすめのリソース
思考力も高める「考えるエンジン講座」
KANATAでは、単なる言語力にとどまらず、思考力も磨くための「考えるエンジン講座」も提供しています。
この講座を通じて、自己の思考プロセスを見直し、より効果的なコミュニケーションを身につけることができます。 思考力を鍛えることで、論理的な思考が可能となり、課題解決においても的確な判断を下すことができるようになりますので、自己の成長を促し、他者との協力関係を築くための基盤を固めたい方は、まずは無料相談にお越しください。
おすすめの動画コンテンツ
動画コンテンツも活用しながら、言語化力をさらに磨いてみましょう。「言語化力」磨く方法やインタビューの掟など、実践的な内容が盛りだくさんです。これらの動画を通じて、具体的な実践方法を学び、日常生活や仕事に応用することができます。動画を活用することで、視覚的に学習を進め、言葉の力をさらに引き出すことが可能です。動画を見ながら学ぶことで、視覚的な情報を通じて理解が深まり、実践に役立つスキルを効果的に身につけることができます。
言語化力を学ぶための本の紹介
弊社提供の【考えるボン】サイトでは「言語化」を学ぶための本を他にも紹介しています。
「言語化」を磨こう。言葉が整うと思考が整う。そんな「言語化」を学ぶ本! 「考える力」を鍛えたい!貪欲なみなさまへ送る ”考えるボン” をどうぞお楽しみください。

考える力を鍛える「考えるエンジン講座」代表の著書
ORICON【2023上半期本ランキング】ランクインのベストセラーとなった『コンサルが「最初の3年間」で学ぶコト』をはじめとする「考えるエンジン講座」代表の著書もぜひ。
コンサルが「最初の3年間」で学ぶコト
「戦略思考」 =「解、答え、意見、メッセージ」を作り出す考える技術を、「暗記する」=「考える際に自分に問う、声に出して唱える」フレーズを覚えるだけで身につけられる 「思考技術」の本です。
