戦略コンサルタント転職必読書—コンサルティングとは何か
戦略コンサルタント転職必読書—コンサルティングとは何か
はじめに
この世には、ケース面接対策本、コンサル思考、コンサル業界に関する本まで「コンサル」の関連本が山のようにあります。そこで、世の中に溢れる「これ、コンサル関連本?」と思われるタイトルの本を全て “購入し”、自ら読んで、
- 「ケース面接対策」という意味で、この本を読んだ本が良いかどうか?
- 読むのであれば、どのページを読めば良いのか?
を丁寧に解説しました。当初、55冊を目指してご紹介しようとスタートしましたが、いつの間にか、どんどん増えておりますので、「どの本を読むべきなのか?」と迷われている方に、是非とも参考にして頂きたいです。
「コンサルティングとは何か」とは
概要
ドリームインキュベータ創業者にして、元BCG日本代表という、まさに日本の戦略コンサルタントの第一人者である著者が、初めてその本業である「コンサルティング」について語る!その仕事の流儀、本当の役割、求められる能力から、知られざる歴史や「お金」の話まで。コンサルティング業界の人はもちろん、それ以外の人にも多くの発見がある、全ビジネスマン必読の書。
「BOOK」データベースより
堀 紘一 (著)
出版社 : PHP研究所
発売日 : 2011/4/26
新書 : 252ページ
著者について
ドリームインキュベータ代表取締役会長。1945年、兵庫県生まれ。東京大学法学部卒業後、読売新聞経済部を経て、1973年から三菱商事に勤務。ハーバード・ビジネススクールでMBA with High Distinction(Baker Scholar)を取得後、ボストンコンサルティンググループで国内外の一流企業の経営戦略策定を支援する。1989年より同社代表取締役社長。2000年6月、ベンチャー企業の支援・コンサルティングを行なうドリームインキュベータを設立、代表取締役社長に就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
「BOOK著者紹介情報」より
「コンサルティングとは何か」は戦略コンサル転職対策に必読か?
BCG日本代表からの、ドリームインキュベータを作り、上場もさせた剛腕、堀紘一さんの本。
さっそくだが、ぜひ、この本のここを読んでほしい。
目次
スーパーコンサルタントが書く本だけあって、目次もシャープで、その目次を読めば、「この章では、こんなことを学べ!」「こんなこと書いてあるよ!」がわかる。
少し話がそれるが、コンサルタントのパワーポイント1枚のスライドも同じで、ボディと呼ばれる中身を読まなくても、最初のメッセージライン(パワポの線の上の部分)を読めば、「このスライドで言いたいことがわかる!」ようになっていなければならない。
ってことで、切れ味鋭い、目次を載せつつ、ここを読め!をご紹介。
- はじめに-「何が問題か」が最大の問題である
- 一九七八年十月、ハーバード大学・ビショップ教授との対話 3
- 「何が問題なのか」を探ることが最も重要 6
↑これこれ、このタイトルから「来た!!!!!」と鳥肌っしょ - そして日本へ 8
- せっかく学んだことを活かせないという焦り 10
- ハーバード卒業生の三つの進路 12
- 腕試しでボストンコンサルティング・グループへ 14
- 第1章経営戦略コンサルティングの誕生
- 誤解多き「コンサルティング」の世界 30
- 戦略コンサルティング」こそ真のコンサルティングである 30
- コンサルタントは本当に「かっこいい」仕事なのか? 31
- 「机上の空論では?」・・・歪められたコンサルティング像 32
- 経営戦略コンサルティングの歴史 35
- コンサルティング・ファームは「業務改善」から生まれた 35
- 「経営戦略コンサルティング」の誕生 37
- デュポンの快進撃を生み出したPPM 39
- 四大コンサルティング・ファーム、出揃う 41
- コンサルティング・ファーム日本進出 45
- いち早く日本に注目していたBCG 45
- ホンダが日本の戦略コンサルティングの扉を開いた 46
- あまりにも激烈なホンダの戦略 47
- 「太平洋に跨るコンサルティング」とは? 49
- BCG日本撤退の危機 51
- 突然、社長のオファーを受ける 51
- ドラスティックな改革がスタート 55
- 日本にも戦略コンサルティングが根付いていった 57
- 誤解多き「コンサルティング」の世界 30
- 第2章 なぜ、コンサルティングが必要なのか?
- 自前主義の日本企業、傭兵を雇う欧米企業 60
- 日本と欧米の「時間差」60
- 「30年遅れ」でコンサルタントが人気職種に! 61
- 「傭兵部隊」に抵抗のない欧米の会社 64
- なぜコンサルタントは「傭兵」であり続けているのか 66
- 何でも抱え込もうとする日本人の習性 68
- 日本でも戦略コンサルティングが不可欠の時代に70
- 戦略コンサルティング「四つの意義」72
- コンサルタント活用の定番とは? 72
- 意義①企業は往々にして、顧客を把握できていない 73
- 意義②「過去の成功体験」が発展を阻害する 75
- 意義③「因果関係」を徹底的に追求できる76
- 意義④戦略立案には技術と経験が必要77
- 「本業に変化をもたらす仕事」こそ面白い! 79
- コンサルティングは本当に役に立つのか? 81
- 実践で鍛え抜かれたコンサルティング理論 81
- 経営者とコンサルタントは、選手とコーチの関係と同じ 83
- 企業とコンサルタントの理想の関係が、大きな成果を生み出す 85
- アメリカの手法は、日本でそのまま使えるのか? 88
- BCGも最初は「直輸入」だった 88
- 日本流のアレンジとはどういったものか? 90
- ひと言で千数百億円が浮いたある案件 91
- 自前主義の日本企業、傭兵を雇う欧米企業 60
- 第3章 コンサルタントは、生半可な能力では務まらない―求められるスキルとマインド
- コンサルティングに答えはない 96
- 「答えを教える」のではなく「考える」ことが仕事 96
- なぜ、日本人は「答え」を求めようとするのか? 97
↑はい!来ました。「解」より「問い」だぜ。
- コンサルティングは「インタビュー」に始まる 100
↑ここなんて、“現役コンサルタント”にとって、よだれモンのインプット- バーンアウト続出のコンサルティングという仕事 100
- 問題解決のヒントは「ズレ」にあり 101
- やみくもに、たくさんの人から聞けばいいわけではない 103
- 限られた時間で最大限の情報を引き出すには「仮説」が必要 104
- 現場での発見をグラフに落とす 106
- 何をX軸とy軸にするかで、コンサルタントの能力が問われる 106
- グラフ―つで空気が変わる瞬間109
- 「経験と勘」の両輪で、因果関係を探り出す 111
- できるコンサルタントほど、「経験」と「勘」を重視する 111
- 手書きグラフには「勘」が不可欠 112
- コンピュータ頼みのコンサルタントは迫力不足 114
- 哲学を語るな、事実を語れ 117
- 事実!事実!事実! 117
- コンサルタントは「あるべき論」を語るな 119
- カリスマ経営者の「金銭感覚」 120
- プレゼン能力は、コンサルタントの必須スキルだ 125
- コンサルティングの仕事は、プレゼンに集約される 125
- スライド作成の「プロのワザ」 126
- 周りの反応を見ながら話を進められれば一流 128
- 反発を恐れていたら、コンサルタントは務まらない 131
↑「しゃんしゃん」で終わる会議など、やる意味なし!とは今のBCG日本代表に言われたコトバ。
まさに!堀さんもおしゃっていた!- 社内の拒絶反応など覚悟の上 131
- 現場を見つつ、全体も見る 133
- 社長の激怒から始まったコンサルティング 135
- 常識と違うところに真理がある 137
- コンサルティングに答えはない 96
- 第4章 コンサルタントは「プロフェッショナル」である——その仕事の流儀と覚悟
- 即戦力など存在しない 140
- 厳しい世界で生き残るための五つの条件 140
- 「地頭」こそが、コンサルタントにとって最大の必須能力 143
- 日本で一年間に使われるトイレットペーパーの長さは? 144
- コンサルタントは「子ども」であれ!? 146
- MBAは、コンサルタントにとって必須か? 149
- コンサルタントの「育て方」 151
- 「線習試合」では能力は高まらない 151
- いきなり現場に放り込んでしまう 152
- コンサルタントは、プロフェッショナルであれ! 154
- プロフェッショナルの心得とは? 154
- できる経営者ほど、ノートを取る? 156
- コンサルタントがテレビに出るのは、そもそもおかしい? 158
- プロフェッショナル集団を率いる技術 160
- 理想は「ワン・ファーム・ファーム」 160
- プロフェッショナルたちを率いる方法は意外と単純 162
- コンサルティングは体力勝負 164
- BCGのコンサルタントが「カモメ」と呼ばれた理由 164
- コンサルタントがハードなのは、世界中で同じこと 166
- 五大プロフェッショナルの「仕事と報酬」の関係 167
- 「up or out」という厳しい世界 170
- 「三年」と「七年」がターニングポイント 170
- 自分の能力不足は、自分で痛感せざるを得ない 172
- 年功序列・終身一雇用ではコンサルタントは育たない 174
- 第一印象で顧客の心をつかむのがシニアの務め 177
- コンサルティング・ファームに営業部門はない 177
- 顧客の心をつかむ「分析手法」とは? 178
- 徹底した現場主義がすべての基本 180
- 疑問があれば、まずは現場に出向く180
- 「現場回り」にはフットワークの軽さが不可欠 183
- 保険のトップセールスたちから教わったこと 184
- 現場に行かないと見えてこないものは山ほどある 187
- コンサルタント出身者が活躍する理由 189
- 「次のキャリア」は人それぞれ 189
- なぜ、事業会社のトップとして活躍できるのか? 191
- 「部門のしがらみ」が企業活動の足を引っ張る 193
- 「ズレ」を見つけるのはコンサルタントの得意技 194
- ベンチャーの道は険しいが・・・・ 196
- ハードな仕事を補って余りある「やりがい」とは? 200
- コンサルティングの「三つの喜び」200
- プレゼンの途中で指示を始めたある副社長201
- 即戦力など存在しない 140
- 第5章 コンサルティング・ファームを使いこなせる企業が勝つ
- 経営者にも「覚悟」が問われる 206
- 商品と営業所をいきなり「半分」にできるか? 206
- 革命を起こすくらいでないと、コンサルタントを雇う意味はない208
- コンサルティングの責任とは? 210
- 「会社を変える」ことは不可能? 210
- コンサルタントは「医者」であって、「医者」ではない 211
- 非常に困難だったJALの案件 214
- どうしても変えられなかった「航空業界の三プロ制約」 217
- JALの破綻で正しさが証明される 218
- 意外と知られていない「コンサルティング料」の仕組み 220
- 実はシンプルなコンサルティングの値段 220
- コンサルティングの値段を決める「マルチプライヤー」 222
- 戦略コンサルティングは大企業のもの、というのは本当か 224
- 「お試し買い」は損をする 227
- まさに「桁違い」の戦略コンサルティングの料金 227
- 料金をまけられない理由 228
- 私の中の「10倍ルール」 230
- 名経営者は、コンサルタントに気持ちよく仕事をさせる 232
- 人を「働きたくさせる」経営者のひと言 232
- 数%のディスカウントに意味はない 233
- ケースブックはコンサルティング・ファームの最大の財産234
- 経営者にも「覚悟」が問われる 206
- 終章 これからのコンサルティング~コンサルティングを超えて
- 戦略コンサルティング・ファームの限界 238
- 「100%出資モデル」による成功事例が出始めてきた 240
- 日本発の知的創造企業という夢 243
- 欧米流コンサルティング・ファームとは違う新しいモデル 245
- 「三位一体」モデルで、日本のパワーを世界に! 247
- 「人と違うこと」と「得意技」で勝負する 249
さいごに
ケース面接対策に欠かせない「フェルミ推定」について
コンサルタント転職に欠かせないケース面接対策といえば、まずは「フェルミ推定」です。
これはある意味、コンサル転職界の「センター試験」。基本・基礎ですので、徹底的にやってください。
「フェルミ推定」の最強対策本はこちらです。
ロジカルシンキングを超える戦略思考 フェルミ推定の技術
ソシム 高松 智史 (著) 2021/8/18
本書は、コンサルタントになる、サバイブする、そしてマネージャーになる為には必須の一冊となっています。新卒・中途コンサル転職の必読書です(読まないと落ちるかもしれません)。
同時に、最強の武器になる最高の思考法を身につけるためのビジネス書でもあります。
フェルミ推定の入り口を学ぶための軽い問題集ではありません。
楽しく、面白く、プラクティカルに、明日から使える形で書いてある実践のためのバイブル。
「フェルミ推定」から始まる問題解決の技術
ソシム 高松 智史 (著) 2022/2/26
ベストセラー『ロジカルシンキングを超える戦略思考 フェルミ推定の技術』から早6ヶ月、待望の新刊がついに登場! 前作が「テキスト&問題集」だったから、本作はがっつり実践問題集編です ・・・なんて単純な2冊目であるはずがない!
この2冊だけでも構いません。これ以外の本は不要です。
この2冊を繰り返しやり、暗記してください。
その上で、過去問をやる。模擬面接をやる。って感じになります。
でも、圧倒的に過去問や模擬面接をやるより、この2冊を繰り返しやるほうが受かります。
なので、まず、この2冊でフェルミ推定を克服するところからはじめてください。